不安な毎日をどう過ごすか

この東北大震災で、被災されたかたがたは、まだまだ落ち着かず大変な毎日と存じます。
しかし直接被災しなくても、関東東北一円で、余震や放射能の恐怖、計画停電や物資不足に悩んでいるかたがたも、今回は「被災者」と呼んでいいのではないでしょうか。

そんなかたがたは(私もその一員ですが)、「自分たちは被災しなかったのだから・・」「もっと大変な人がいるのだから」と、一生懸命がんばっていますが、実は毎日のニュースとか余震とかで、精神的にストレスを抱えています。
多分、これから徐々にストレスで身体が不調になったかたが、病院に駆け込んだりすることが増えてくるのではないかと思います。心と身体は密接に結びついています。胃が痛かったり、お腹をこわしたり、潰瘍になってしまったり、そんなかたが実はたくさんいらっしゃるのではと思います。

そんな不安な毎日をどう過ごすか、ご参考までに森田療法的考え方を書いてみます。

<もうすでに身体の具合が悪いかた>

*すぐお医者様に行きましょう。我慢はしないことです。

<ものすごく不安なかた>

* ものすごく不安で、身体が震えたり、いてもたってもいられないというかたは、精神科で抗不安薬をもらうという手もあります。でもそんなものが手元にない場合は、横になりましょう。身体が落ち着くと気持ちも落ち着いてくるものです。
ただそのときに、テレビのニュースをつけたり、ラジオを聴いたり、新聞の見出しが目にはいるところにないように、心がかき乱されない環境を作りましょう。最初のうちは横になっていても不安かもしれませんが、徐々に落ち着くと思います。

<なんとなく落ち着かないというかた>

*まずは自分の不安を恥ずかしいと思わないことです。不安でないふりをしたりしないこと。こんな恐ろしい状況です。誰でも不安です。不安なのは自然です。不安な自分を許してあげましょう。
自分が不安だということを、理解してくれる友達や仲間にちょっと話してみると、皆同じだとわかるかもしれません。でも「避難所にいる人のことを考えろ」などと逆にお説教されそうな人に話すのはやめましょうね。

* テレビのニュースなどで今の状況(原発や停電、余震など)をずっと見ているのは、不安を自分であおる行為です。テレビは消しましょう。自分に必要な情報だけ、ネットや近くの人、地域の広報で確認しましょう。
不安なときには、あまり刺激は受けないことです。少し落ち着いてからニュースをまとめて見てもいいと思います。

* もし毎日のお仕事があれば、ラッキーです。仕事には休まず行きましょう。この地震で業務量が減ってしまって、先行き不安であれば、ヒマになった時間で今まで整理できなかった机周りを整理したり、道具の配置を効率よく工夫してみたり、仕事を増やすためにはどうしたらいいか考えてみましょう。
でも、不安を忘れるために仕事にのめり込むというのは、少し違います。身体も適度に休ませてください。

* 主婦のかた、学校がお休みの学生のかたなどは、かえって不安に煽られがちです。そんなときには、目の前の家事などに少し工夫をしてみましょう。食事の材料が不足であったら、今ある材料で何ができるか調べてみたり、この際だから家のなかの不要なものを整理してみるとか。
学生さんだったら、今まで人任せだった洗濯をしてみるとか、まったく新しいことを手掛けてみることです。大事なのは、目の前の仕事を選ばないことです。機械的にやらないで、工夫をしましょう。能率よくするにはどうしたらいいのか? 節約するには? そうやって身体を動かしていると、いろいろなことに興味も出てきて、気持ちも生き生きしてきます。
何も疲れるまでする必要はありません。昼寝してもいいし、あきたら他のことに移ればいいのです。

* もし万が一停電になってしまったら、困りますよね。何もできません。その場合、停電のときに何ができるか、考えてみましょう。いろいろと思い浮かぶと思います。
昼だったら外に散歩に行く、昼寝をする、スマートホンを充電しておいてゲームする。
夜だったらハリウッド映画のようにバスタブにキャンドルで、お風呂にゆっくり入るとか、珍しく早寝するとか・・・「停電だ、たいへんだ」と思うより「停電でできることは何だろう?」と考える方が落ち着きますよね。


そうです。森田的不安の過ごし方のポイントは

1)不安な感情は自然なので、さからわない。
不安を邪魔者扱いしない。
2) じっと座って不安感を味わっていないで、手だけでも動かしてみる。
3)有意義なことをやろうなどと考えず、まずは手を出してみる。
4)何かをするとき、ひと工夫してみる。
効率的にやるには? こっちのほうが面白くない?とか、自分のしている目の前のことを工夫しながらする。
5)不安な時期は、極力刺激を遠ざける。

そして何よりも睡眠を十分とりましょう。

きっともうじき、状況も安定します!

プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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