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境遇に身を置く

先日、電子書籍を買ったことを書きました。
いろいろと便利なのですが、私にとって、一番残念なことは、これを「お風呂のなかで読めない」ことです。

私は毎晩、お風呂のなかで読書します。
低体温なので、身体を温めるために湯船にしっかり入ることにしています。

実にアナログな「砂時計」などを近くに置いて、じっくり時間を計りながら入ります。

そのときに読書をするのですが、なにしろタブレットPCでは落としたらもうおしまい。
ですから、紙の本を読みます。

お風呂で読むときには、なるべく難しい本、仕事関係の本を読みます。

なぜかと言えば、途中で「や~めた!」ということにならないからです。
その場では本を読んでいるしかない。

それで一定の時間だけは否応なく集中できます。
部屋で読んでいるよりずっとはかどるものです。

森田療法の言葉では、これを「境遇に身を置く」と言います。

「大げさな!」と言わないでください。
日常の細かいことに悩み克服のヒントはあるのです。

以前「喫茶店で読書」というタイトルで同じことを書きました。

自分の「意志」を強くしようとか、根性で何かを成し遂げようとか、そんなふうに考えなくていい。

ただ、環境を変える工夫をしてみればいいのです。

これは、いろいろなことに応用できます。

たとえば、強迫観念、強迫行為で悩んでいる人は、なるべくそれができない環境に長くいるようにする。

強迫神経症のかたは、人の目を非常に気にしますので、人の目のあるところになるべく身を置くようにする。
仕事でもいい。趣味でもいい。

あるいは自分が気にしていることを、忘れるくらい楽しいことをしてみるのもいいかもしれません。

自分の「症状」、不快感に注意を向けている時間が短くなればなるほど、それは薄らいでゆくはずです。

勉強をしたいと思うならば、勉強をしなければならない環境に身を置く。

浪人中の予備校とか、自習室とかが、そんな役割になるのでしょう。
グループ学習などもいいのかもしれません。

とにかく、人間の「意志」の力なんてそんなに強くない。

「やろうとしたけれど、できなかった」「自分はなんてだらしない人間だろう」などと嘆くより、自然に無理なくやりたいことができる環境をどう作るか。
(あるいは、やめたいことをやめられる環境をどう作るか)

そういう工夫も面白そうです。


ちなみに、お風呂で読書するのは、どうしても本が読めないという「うつ」の回復期のかたにもお勧めです。

そのときは、あまり難しい本はやめましょうね。


             菊祭り  
             菊の盆栽  湯島天神にて
プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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