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アルコール健康障害対策基本法

もしかしたら、あまり皆さまご存知ではないかもしれませんが、昨年12月国会にて「アルコール健康障害対策基本法」が成立しました。


国がアルコール関連の障害に対する教育に力を入れたり、アルコールの有害な使用を減らすことを目指したり、アルコール関連障害の再発防止に力を入れる、アルコール依存症者の周辺の家族へのサポートを充実させる等のことに力を入れていくということです。


何しろ概算ですが「飲み過ぎ」による社会的損失は4兆1483億円、アルコール問題を抱える人は654万人、アルコール問題による被害者は3000万人といいます。
酒税収入を軽く上回ります。

詳細は「アル法ネット」(www.alhonet.jp)をご覧ください。


話は変わりますが、最近、喫煙者はずいぶん肩身が狭くなっていて、東京でも道を歩いていると、外の灰皿置き場で申し訳なさそうに煙草を吸って寄り集まっているかたがたがいます。

それを目にするたびに私のなかに湧き上がってくる疑問。

もちろん煙草は有害です。受動喫煙の害もあります。それは認めます。

しかし、比較するのも変ですが、お酒のほうがもっと社会的に害が多いんじゃないの?―と、私は思うのです。


それなのに、酔っぱらいは大手を振って騒いでいる。時にはケンカしたり、暴言暴力に走ったり。

電車に乗れば、これみよがしにアルコールの広告。
「アルコールを飲むとこんなに気持ちがいいんだよ」「アルコールを飲むって格好いいことなんだよ」と訴えているみたい。


家族のなかにアルコール依存症者が一人いたら、どんなに悲惨なことになるか・・・。
犠牲になるのは、配偶者や子どもたちです。


昔は愛していた相手の人格が変わり、荒廃していく様子を見、なおかつ支えねばならないのが配偶者だなんて、理不尽です。


アルコール依存症はお酒を飲んでいれば誰でもなりうる病気です。


お酒は身体に悪いということだけでとらえられがちですが、脳に悪いということはあまり認識されていないようです。

お酒を大量に飲み続けていると、「コルサコフ症候群」という痴呆になります。

記憶の欠落、作話、嫉妬妄想などが出てきますが、やっかいなのは会話能力などがそのままということです。

普通の人に見えて、中身はカスカス。


私の感触では、「大量飲酒」「コルサコフ症候群」などと名前がつく前にコルサコフ化が進んでいる人が多いような・・・。

だってお酒飲みって、何だか皆同じような性格になっていきませんか?


やけに勝ち負けを気にして、不機嫌で、怒りっぽく、きちんとした会話が成立しない。
責任をとることから逃げてしまったり。(記憶がないので・・という面もあります)


でもお酒をやめれば、脳は少しずつ回復するとも言われています。


それともうひとつ大事なことは、女性の場合。
女性は、ホルモンの関係で男性より短い期間で依存症になります。(特に閉経前)
男性よりもっと生命の危険があります。


これだけ危険なアルコールが今までなぜ野放し状態だったのでしょうね。

この法律が実効性を発揮してくれることを祈ります。


あ、そう言っているオマエはどうだ、と言われそうなので言っときます。

私は下戸です。

昔はほんわかするのが気持ちよかった気がしますが、今はもう酔う必要を感じなくなったかな。

でも、たまにアルコール類を飲むと美味しいとは思います。

けれど、本当は居酒屋料理のほうが魅力的。


           からし菜
プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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