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一寸先は光

「一寸先は闇」という言葉がありますが、「一寸先は光」という考え方もあります。

(余談ながら、先日この言葉を思いついて、われながら良い言葉を思いついたと思っていたら、すでにいろいろなところで使われている言葉のようです)

さて、不安になりやすい人、心配しやすい人にとって、毎日はとても不安でドキドキするものです。
自分のこれからのこと、周りの人のこれからのことを考えると、いてもたってもいられないほど不安ということもあるものです。

特に新しいことの始まる季節、新しい職場や学校にかわること、何か新しいことに踏み出すこと、本当にこわいことです。
ありとあらゆるこわいことの可能性を考え、それが現実味を帯びてきます。
安心しようとしてネットなどを見ると、かえってたくさんのたいへんな経験談に気が滅入る。
もっと不安でたまらなくなる。

なんとか不安を振り払おうとすると、ますます不安になる。

そんなときは、「一寸先は光」と言葉に出してみましょう。

たとえたいへんなことが予想されようと、本当は先のことは誰にもわからない。
それを先人は「一寸先は闇」と表現したのでしょうが、なにも「闇」と表現しなくとも「光」でもいいわけです。
わからないんですから!

不安や心配は「悲観的予想」で、現実はたいていの場合、予想していたのとは全く違う展開になるものです。

時々、強迫神経症のかたが「楽観的な予測をすると、あとでそれが失敗したり、惨めな結果になったときにショックがますます大きくなるので、初めから悲観的なことを考えておきます。そうすると、いい結果になれば喜びが大きいので」とおっしゃることがあります。

これは一種の「気持ちの操作」ですね。
将来の気持ちの安定のために、今の気持ちをマイナスにしておくという、奇妙なコントロールです。
自分の「気分本位」で考えているだけで、現実のものごとを中心に考えてはいない。

起こってくる出来事は、ただの「事実」で、良いも悪いもない。
「自分がどう対処するか」だけです。
自分にとってショックな出来事も、「学び」にすることができるかもしれない。

あるいは、そこまで考える必要はないかもしれません。

不安で不安でたまらないときは「一寸先は光」と考えてみる。

そして「今、ここ」目の前のことに心を向ける。

私たちの周りにはやるべきことが膨大にあります。
目の前の仕事、学校の勉強、職場での仕事、家事。
ご自分の部屋や家は片付いていますか?

少し手をだしてみる。そして考えて、工夫してみる。

そうするとやがて心は流れて「ものそのもの」になっている。
未来のことは、それが起こってきたときに対処すればいいのです。

大丈夫です。
自分には対処する能力があると信じましょう。
今までがんばって生きてきたんですから。


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プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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