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普通の毎日のなかでも

コロナ禍でも、日常の時間は何とか進んでいます。

先日、電車の中で体験したこと。
私は原則、電車では座らず(よほどすいているときは座りますが)ドアの前あたりに立っています。駅ごとに換気できますから。
先日、優先席の近くのドア付近に立っていた時のこと。
そばで大きな声が聞こえました。
「アンタ、それ、やめなさいよ!」
見ると、優先席に座っていた青年の前に小柄なおばあさんが立って、その青年をにらんでいます。
何を非難しているのか?
多分、彼はスマホをいじっていただけだと思います。
しかし優先席でスマホをいじっているのは彼だけではなかったのですが。

青年は、ぷいと席を立って隣の車両に行ってしまいました。
どかしちゃったのね。
すると、また声が。
「奥さん!」
(え? 私?)
彼女は明らかに私に声をかけています。
「奥さん! 座りなさいよ!」
見ると彼女の隣の席が空いています。
(やめて、共犯にしないで!)
「あ、結構です」と私。(汗)

すぐに私は頭のなかで、漫画の吹き出しのようにこの二人の脳内セリフを考えてしまいました。
このおばあさんは、「やってやった! 優先席で携帯をいじるなんて・・、だからこの頃の若いもんは・・・」と、正義は遂行された感で満足なのだろうと想像します。
相手が攻勢に出ることは、きっと想像外なのでしょうね。

他方、どかされちゃった青年のほうは、「○○ババァ、だから年寄りはいやだ。これからは優先席に近づくのはやめよう」といったところでしょうか。
世代間対立はさらに広がったわけです。

もう一つ、最近印象的だったこと。

雨が激しく降る日、駅前の道にレインコート姿の若い人たちの列が。
何かチラシを持っています。
こういうのがカルトの宣伝だったりすることもあるので、注意しながら見ていると、どうやらミャンマーの若い人たちのようです。

もちろんミャンマーの現状は、周知のとおり。
時折、そのレインコートの列が崩れ、誰かが外に出てスマホで撮影したりしています。
近寄って声をかけてみます。
「署名しているの?」
私が声をかけた女の子は、慌てた様子でレインコートを脱ぎ、(わざわざ脱がなくていいのに!)ほかの人のところに行って、募金箱とチラシを持ってきました。
私が募金をすると、今度は「写真、写真!」と言って他の青年が出てきて、その女性と一緒に私を写真撮影。
マスクしているから顔はわからないけれど、笑ってピースをしている場合じゃないと思うのですが、なんだか雰囲気は明るい。
(ちなみに今のミャンマーのピースは三本指です。自由、平等、正義を表します)
どこか悲壮感あふれる日本の署名運動とは一味違います。

でもミャンマーが大変なことは変わりませんけれど。
ミャンマーの真実

たとえコロナ禍でもいろいろなことは起こっている。
むしろ、ある意味では、今まで水面下で見えなかったことが顕わになってきている時代かもしれません。

差別の問題、民主主義の危機。
ステイホームのなかでじっくり考える時間ができたのは良いことかもしれませんね。

今年のさくら

T.H氏撮影
プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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