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うつ病の予防

昨年の日本の自殺者数は27283人。
平成10年からずっと自殺者数は三万人を越えていたのですが、平成24年からやっと三万人を下回るようになりました。

そして自殺者のなかでの精神疾患を調べると、気分障害が35.8%、物質関連障害が22.4%となっています。

気分障害の代表的なものは、いわゆる「うつ病」です。
物質関連障害とは、ほとんどがアルコール依存症です。

この二つで50%以上を占めているのですね。
(厚労省サイトによる)

アルコール依存症は「うつ病・うつ状態」と緊密な関係があります。

ワーカホリックや、睡眠の問題を抱えている人は、アルコールを飲むと眠れるような気がしたり、気分が高揚したりするということで、一時的な逃げ場としてアルコールを常用するようになりやすい。
つまり自分の「うつ状態」を紛らすために飲酒する人が多いのです。

アルコールは、当然のことながら、常用すれば誰でも依存症になります
そして一度依存症になってしまったら、そこから抜け出すのは本当に難しい。

さて、うつ病の患者数は、全国で約100万人だそうです。

現在、国はうつ病対策、自殺防止策にやっきとなっています。

当然ですね。
うつ的になる人というのは、たいていは真面目で一生懸命働く人たちです。
そういう人たちほど自殺へ追いやられるとしたら、社会的な損失です。

ただ、現在は「うつ的になったら早めに医療にかかろう、服薬しよう」ということが強調されている風潮であるような気がします。

できれば、その前に、つまり「うつ的」になる前に未然に防げれば、そのほうがいい。

これだけ「うつ病」の人が多くなったのは、受診者数が増え、統計にあがってくる人が増えただけではないように思います。

職場環境の悪化も一因としてあるのは確かです。

企業の側が、効率とか、経費削減に熱心で、個々人の労働環境が劣化しているということが大きいのではないでしょうか。

当たり前のような長時間労働。サービス残業。
有給休暇のとれない雇用条件。

あるいは正社員になれたとしても、過重な役割負担を強いられる。

販売業、飲食業などでは、顧客サービスという名目で、深夜労働を常態化させている。
結局、その深夜営業を利用しているのは、同じように深夜労働をする職種の人たちだったりして・・。

自分の労働時間や働き方に少しでも疑問を感じたら、うつになる前になんとか一度考えてみたいですね。
必要だったら、自分を守る手段を講じるのです。

しかし「うつ的」な人はたいてい、疑問を持てない。

まるで自分が雇用主みたいな思考をする人も少なくないのです。
ここで自分がNOと行ったら会社が困るだろうとか、職場がまわっていかないとか・・・。

自分の感覚を大事にできない。

そんなときには、とにかく自分が疲労しているかどうかだけでも感じてみましょう。
(ちなみに厚労省サイトに「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」というのもありました)

一番大事なのは自分の命。

どんなにわがままを言っても守るべきだし、守っていいものなのです。

          観覧車

*お茶の水セラピールームでは、職場での問題や悩みについての相談を行っています。毎月第四日曜日。ぜひご利用ください。下記メールアドレスからお問い合わせ・お申込みください。 info@ochanomizu-room.jp

*また、今月のACミーティングでは「依存症」について学習します。家族、自分自身に関わる問題とお考えの方、お申込みのうえ、ご参加ください。当セラピールームのホームページ「トピックス」をご覧ください。





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うつ病になる前に

うつ病になってしまうと、自分が空気を吸う価値もない存在に思えて、息も苦しくなるし、ご飯を食べるなんて、絶対にしてはいけないことのように思えます。

頭がピンと張りつめて極度の緊張状態で一睡もできなくなるし、本当にいつ自殺しても全然不思議ではありません。

そんな状態になる前になんとか予防しないといけないと思いますが、今の社会情勢や、労働環境は本当に苛酷ですよね。

職場の定期健康診断にメンタル面の検診を義務化するとか、年に何度か心理カウンセラーさんに守秘義務を守ったうえでいろいろ相談できるようにするとか、制度面でもバックアップできるようにしないといけませんね。

自分ではきっとなかなか動けないと思うので・・。

少しでも生きやすい国になりますように・・。

Re: うつ病になる前に

ともさん コメントありがとうございます。 確かに「うつ」になってしまったら、自分では動けませんよね。一人ひとりの相談も大切ですが、職場環境のチェックがどうにか出来るようにならないものか・・・。違法な働かせ方、働き方が蔓延しているような気がします。皆が人間らしく暮らせるようになれたらいいけれど。

私心を豊かにすること

 私もうつ病で療養中です。
 「自分が雇用主みたいな思考をする人」って、どうしてそうなんでしょうね。
 
  私心を離れ、社会全体を高見から客観的に捉えることが、人間として「高級」だと、いつの間にか刷り込まれてしまって、疑問も持てなくなっている。
 学校教育の成果でしょうか。

 そうした思考パターンが、私のうつの一因でもあると思います。
 
 もっと、自分自身や家族が生き生きできる方が大切で、ささやかでも自分の実感を大切に、それを妨げるものにノーと言っていくことが大切だと思っています。
 そう思えるようになって、元気を回復してきています。

Re: 私心を豊かにすること

カシアスさん  コメントありがとうございます。お元気になっているようで、なによりです。私も昔は仕事のためには、多少自分を犠牲にしても・・と思っていました。これって、やはり「個」より「共同体」が優先された農耕民族的社会のDNAかもしれませんね。ただ一度の人生、自分を大切に生きたいですね。
プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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