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通りすがり

先日の夜、帰宅途中の出来事。
その日はかなり疲れていて、とにかく早く家に帰りたい気分。

大通りを急いでいたら、左側に折れる道に倒れている人の姿が・・・。

えっ、どうした? と思うと同時に「困った・・」という思いも。

「やっと仕事が終わって帰れるのに、ここで面倒なことに関わりあったら・・・」
少し迷いました。

けれど、どう見ても道端で倒れている。それも仰向けに。

しかたなく道を折れてその人のところへ。
「どうしました?」と声をかけると、意識はありました。

身なりのよい太った初老のかた。
なんだかひっくり返った亀みたいな感じで起き上がれないでいます。

手を貸して、起き上がりましょう、と引っ張っても起き上がれません。

するとそこに若い男性登場。
一緒に声をかけて、両手を持って起き上がらせようとしてもダメです。

その若い男性と相談して「では救急車を呼びましょう」と言うと、倒れている男性が「大丈夫です! 救急車はやめてください」と言う。

そこへもう一人男性登場。
「今、この人をここまで乗せてきたタクシーの運転手です」と。(今までどこに?)
「この人は、ここが家の近くと言ってましたけど。降りたあと倒れたんですね」

でも家がどこかわからないので「では110番しましょうか?」と言うと、倒れている男性「それだけはやめてください。ほっといてください」

まさか放っておくわけにもいかず、病気なのか、酔っているのかもわからず、家はどこか聞き出して(結局倒れている真ん前のビルでした)かつぎ起こしてエレベータに乗せて玄関まで送り届けました。

「お疲れさん」と三人解散したあとは、なんとなく疲れがとれた感じ。

さて、何のためにこんなことを書いたかというと、「純なこころ」の解説にいいかと思って。

森田療法では最初に感じた感情を「純なこころ」と言います。
この「純なこころ」を「かくあるべし」で押しつぶすことから種々の悩みが出てきます。

この場合、私の純なこころは、「困ったことになった」かしらと思ったのですが、それは第二念だったようです。
「純なこころ」(初一念)は、「あら、病気?何かの発作?」という「どうした?」という驚きですね。
次に「ここで関わり合ったら時間かかるし、困る・・」と思ったわけです。

「純なこころ」がまずあり、それから「理性」が働き、その場に適した行動がとれるわけです。

しかしここに「かくあるべし」が入り込むとどうなるでしょう。

「人が倒れていたら必ず助けなければならない」という「かくあるべし」があると、「困ったことになった」と思うことにも罪悪感を持つかも知れない。
「かくあるべし」に従って、酔っぱらって手に負えない人を助けに行ってしまうかもしれない。
泳げないのに、溺れている人をめがけて川に飛び込むような感じ。

そんなときは、救急車を呼ぶとか、110番するとか、他の手段があるのですね。

「かくあるべし」が強い人は、どうも状況を正確に把握することが苦手なようです。

「こうしなければならない」「ああしなければならない」で生活していると、当然のことながら「臨機応変」という態度は無理です。

まずは湧いてくる感情をそのまま感じてみる。

自分の「純なこころ」は自然なものであり、価値判断の対象ではない。
ある意味、自分にとっては「絶対」(相対の反対)なのです。

純な心を感じることに慣れてくると「直観」が働くようになり、その場その時、個別の状況に応じた適切な行動がとれるようになってくるのです。


         階段2
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初一念

久しぶりの更新、嬉しかったです(*^^*)


初めての初一念ノートを書いた後ブログを拝読して、私が書いた初一念は二念?だったと気付きました

ノートを続けていけば楽になれる、に繋がるでしょうか?

Re: 初一念

コメントおりがとうございます。このところ忙しくて更新できませんでした。「初一念ノート」つけているんですね。どれが「初一念」とかこだわらず、感じたことを書くと面白いですよ。でもこれは「楽になる」ために書くのではなく発見するためと考えたほうが良さそうです。
プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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