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「本当の自分」を見たくない人って、結構いるのだとこのところ思います。

これは平明なたとえですが、英語の勉強をしたいと思っていても、では自分の実力がどの程度かとわかる英検とかTOEICを受けたがらない。
資格試験も、準備ばかりしていていつまでも受けない。

そういうことってあると思います。

テストとか試験って、その点数や受かったこともステータスなのかもしれませんが、本来の目的は「一体、今自分の実力はどの程度なのか」というのを知ることでもあります。

「そうか、今自分はこのレベルで、この分野が苦手。だからここを勉強すればいいんだ」という目安になることでもあるのです。

逆に言えば、そういう目安なしにやみくもに高い点数めざして勉強しても、自分の実際の力がわからないのですから、無駄な努力、からまわりになりがちです。

自分の性格や持ち味のことでもそうです。

完璧に近い理想像をめざしても、自分自身を知らなければ、無駄な努力になります。

たとえば、明るくフレンドリーで、友人たちの人気者という理想像があって、そのために自分の話し方や、話題の選び方を研究して実践してみても、それはただの人まねであり、結局は落ち込むだけです。

今の自分は、そんなに話題もないし、自然に話の流れをこっちにもってくるというその人のような技量も経験量もない。
それが自分の事実。

人のなかに入って、なんだか恥ずかしく、発言できない。
くやしいけれど、それが事実。
そういう自分に落ち込むのではなく、「自己嫌悪」とか言ってひきこもるのではなく、そこから出発するしかないのです。

「経験がない自分」「他人の話をろくに聞いていない自分」
だったらどうすればいいのか?

それは逃げることでは解決しないでしょう。

経験が少ないのであれば、今の自分のまま、人のなかに入っていく経験を積むしかない。
人の話を聞こう、他人に興味を持とうと思って、相手に向かえばいい。
そういう経験のなかで、いろいろな発見ができて、自分に対する理解が深まると思います。

たとえば、自分はひたすら人を笑わせたいと思っていたけれど、会話ってただそれだけでもないのだとか、話を聞いているとその人に対する見方が変化したりとか・・・

いたずらに理想のほうばかり向いていると、自分や他人に厳しく批判的になりがちです。
自分のことを、ただ事実に沿って認識できれば、そういう見方も変化していくでしょう。

価値批判を抜きにした、ただの自分の事実。
目をつむりたいけれど、それを見る。

「人と一緒にいたいけれど、自分からは誘わない自分」とか、「自分のことを何も言わないから、皆にはわけのわからない人と見られるのだ」とか具体的なことです。

でも、もっといいことは、そうやって「自分の今の事実」を見てみると、自分がすでに持っているものにも気づくことです。
「ここは自分のできるところだ」というのがわかる。

たとえば「いつも静かにそこにいるので、少なくとも反感は持たれていない」「攻撃的なことを言わないのでいい人と思われている」等など。
自分のもっているものがたくさんあるのに気づく。

何かを本当に成し遂げたいと思うなら、まずは現在の自分の力を知ることから始まるのでしょう。

遠い理想を掲げながら、架空の現在のなかで、架空の自分を何とかしようと努力している。
身に覚えはありませんか?
でも、それではあなたは本当には生きていない。

まずは、今自分がどこにいるかを知る。
そうすれば、目標が身の丈に合う、現実的なものになります。

とにかく、私たちは「今・ここ」のあるがままの自分から始めるしかないのです。

                     奥入瀬2

関東・東北は大雨になりました。どんな災害が起きるかわからない時代です。
皆さま、「今」を大切に!
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Re: No title

ユリシヅカさま  お元気になられて何よりです。引用の件了解しました。非公開のコメントに返事するのって何か妙ですね(笑)

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プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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