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老いについて その3  老いても楽しく

アルツハイマーとか老年とか、若いかたにはあまり興味のないことばかり書き連ねてしまいました。

認知症が心配になったというかたもいるかもしれませんが、たいていの人は大丈夫。
そういうことばかり話題に取り上げられますが、すでに書いたように認知症率が上がるのは85歳以上で、平均寿命が男性80.50歳、女性86.83歳ですから、ほとんどの場合、認知症になる前に・・・・・いや、これは慰めにはなりませんね。

とにかく世間は、高齢化や老化のマイナス面ばかりとりあげ、人の不安をあおっているような印象があります。

話題になる問題の陰には、健全に生活しているたくさんの老人がいるのです。

老人になって良いことのひとつは、今までになかった「自由」を手に入れられることです。
会社、組織、仕事に生活の殆どをさいていたのに、だんだんと自分が自由になる時間がふえてくるのです。

今までやりたくても時間がなくてできなかったことが始められる、うれしい時期です。

ワーカホリックで過ごしてしまった人には、たいへんな時期かもしれません。
そういう人たちは、仕事がないと、やけに空しくなったりするものです。
仕事以外の人間関係がほとんどないことに愕然としたり・・・。

でも大丈夫。
まったく利害関係・上下関係がない人と知り合うチャンスもたくさんあります。

たとえば、趣味のサークルに入ってみる。
社会人大学の講座に出てみる。
余裕があるなら、大学や大学院で本当に好きなことを学び直してもいいわけです。

あるいは今まで自分が学んだことをまとめてみたり、人に教えたりすることもいい。
誰も読まなくていいから(笑)自伝を書いてみてもいいかもしれない。

それに、別に仕事を離れなくてもいい。
可能な限り、無理のない範囲で仕事を続けるのは、健康のためにもいいでしょう。
あるいは、ボランティアに参加するのでもいい。
これもあまり無理のない範囲で。

多少面倒くさいという気持ちがあっても、人と関わっていることは大事なことです。
家のなかに引きこもっていたら、気持ちは落ち込むばかり。


「年をとると、心に悪いことが体に悪いことは確かなようなのだ。だから年をとったら、成人病予防の発想で神経質に健康のことばかりに気をつかうより、心によいことを楽しんだほうがよほど健康的だと、私は痛感した」(和田秀樹「わがまま老後のすすめ」)


上記の本で著者は、なるべく早いうちに楽しめる趣味、夢中になれることを探しておくことを勧めています。
なぜなら人間は、「臓器や知能よりも先に感情のほうが老化する」のだそうです。
どこも悪くなくとも、年をとると無気力、無感動になりがちということです。

だから、意欲のあるうちに本当に楽しめるものを探しておく。
それをやっているときは、心が晴れるという趣味を持っておけば、この先自分が落ち込んだときでも、その趣味をやってみる、その人間関係のなかに入っているということで、支えられることが多いでしょう。

生きるということは、ただ「生きる」のではなく、時間の経過とともに自分自身が変化していくということ。
まるで春夏秋冬のような変化です。

漫然とその時期を過ごすのではなく、生物としての自分の変化を知っておくこと。
その時期にすべきことを知っておくこと。
年にふさわしく変化する自分をイメージしてみること。
そんなことを学ぶ余裕も大切なことです。

人間は否応なく年をとり、死を迎えます。
死をこわがるだけでなく、自分の時間が限られていることを自覚することで、「今」の貴重さが実感できます。

これはまだまだ若いと思っている人にとっても、同じことだと思います。



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プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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