親という役割
親との問題、子の悩みでご相談にいらっしゃるかたはたくさんいます。
世界で一番近い人間関係。
それでいて、子が順調に成長するならば、どこかで遠くなっていくべき人間関係。
それはある意味、世界で一番難しい人間関係かもしれません。
よく言われていることですが、日本では(あるいは東アジア圏かもしれません)、親と子の関係が密な割には、夫と妻の関係がそれほど密ではない。
そのあたりから、子の自立に問題が出てくるのだとも言われます。
夫婦関係が破たんしているのだったら、さっさと離婚するとか、シングルになったらすぐに次の相手を探すとかしていたら(そしてそれが社会通念上、あたりまえのことであったなら)あるいは「ひきこもり」の問題も、もっと少なくなっているのかもしれません。
子が親を断念することで、自立できるからです。
もちろん、そういう社会では、子どもの側に出てくる問題がないわけでもなく、また違ったものになるのでしょう。
とにかく、現代の日本社会では、子どもの問題で悩んでいない家庭、悩んだことのない家庭のほうが少ないかもしれません。
父親がいなかったり、いても家庭のことは母にまかせっきりだったりする場合、母は子のことがあるいは自分の責任ではないかと悩み、ますます子への関心を深めていきます。
「存在しない父」の責任も大きいのですが。
ごく当たり前のことですが、生まれてきた子は全面的に親の保護下にあります。
きちんとケアしないと、生きていることすら危うくなる。
そのときには、親は懸命に子を保護しサポートします。
親という役割の難しさは、子が成長するにつれ、そのサポートの手を少しずつ緩めて相手の能力にまかせる必要があることです。
相手が頼りないといつまでもサポートしてしまう。
そうすると、相手も都合よくこちらに寄りかかる。
そういうことも起こってきます。
人間は関係性で変わる生き物なのです。
しかし一般論でこう言っても、それはしょせん「他人」の言うことで、本人たちの身になって考えると、そこにはいろいろ複雑なものがあります。
子への情愛とか、経済的な問題、子の資質、それまでの親子の歴史、また親自身の家族歴なども複雑にからみあっています。
(そしてもちろん、子に障害や病気があった場合、サポートが必要になってきます)
「そうは言われても・・・」とおっしゃるかたが多いと思います。
言葉だけ言われてあてはめられても、「でも・・」と感じる方が多いはず。
そういう複雑微妙なところもあるのは当然なことです。
ただ、踏まえておかなくてはならない大原則は「他人は変えられない」ということ。
当たり前のことですが、相手をなんとかしようと奔走している親御さんが多いような気がします。
しかし自分は変わることができる。
そして自分が変わると、関係性が変わる。
関係性が変わると何かが変わる。
時間がかかることですが、そんなことを気持ちのなかにとめて行動していくことで、変化していくことができる。
実際、そうやって家族関係が変化したかたはたくさんいらっしゃいます。
自分がコントロールできないものは手放し、コントロールできるものに注力する。
それはどんな場合でも、大切な考え方ですね。
書をたしなむかたの作品。言葉は鈴木秀子シスターのものです。「子どもを変えようとするかわりに、親が自分自身に気づくほうが、ずっと大きな実りにつながっていきます。そして親であるあなたは、いまそれができるのです」
親子の問題でお悩みのかた、ぜひご相談ください。お茶の水セラピールーム
世界で一番近い人間関係。
それでいて、子が順調に成長するならば、どこかで遠くなっていくべき人間関係。
それはある意味、世界で一番難しい人間関係かもしれません。
よく言われていることですが、日本では(あるいは東アジア圏かもしれません)、親と子の関係が密な割には、夫と妻の関係がそれほど密ではない。
そのあたりから、子の自立に問題が出てくるのだとも言われます。
夫婦関係が破たんしているのだったら、さっさと離婚するとか、シングルになったらすぐに次の相手を探すとかしていたら(そしてそれが社会通念上、あたりまえのことであったなら)あるいは「ひきこもり」の問題も、もっと少なくなっているのかもしれません。
子が親を断念することで、自立できるからです。
もちろん、そういう社会では、子どもの側に出てくる問題がないわけでもなく、また違ったものになるのでしょう。
とにかく、現代の日本社会では、子どもの問題で悩んでいない家庭、悩んだことのない家庭のほうが少ないかもしれません。
父親がいなかったり、いても家庭のことは母にまかせっきりだったりする場合、母は子のことがあるいは自分の責任ではないかと悩み、ますます子への関心を深めていきます。
「存在しない父」の責任も大きいのですが。
ごく当たり前のことですが、生まれてきた子は全面的に親の保護下にあります。
きちんとケアしないと、生きていることすら危うくなる。
そのときには、親は懸命に子を保護しサポートします。
親という役割の難しさは、子が成長するにつれ、そのサポートの手を少しずつ緩めて相手の能力にまかせる必要があることです。
相手が頼りないといつまでもサポートしてしまう。
そうすると、相手も都合よくこちらに寄りかかる。
そういうことも起こってきます。
人間は関係性で変わる生き物なのです。
しかし一般論でこう言っても、それはしょせん「他人」の言うことで、本人たちの身になって考えると、そこにはいろいろ複雑なものがあります。
子への情愛とか、経済的な問題、子の資質、それまでの親子の歴史、また親自身の家族歴なども複雑にからみあっています。
(そしてもちろん、子に障害や病気があった場合、サポートが必要になってきます)
「そうは言われても・・・」とおっしゃるかたが多いと思います。
言葉だけ言われてあてはめられても、「でも・・」と感じる方が多いはず。
そういう複雑微妙なところもあるのは当然なことです。
ただ、踏まえておかなくてはならない大原則は「他人は変えられない」ということ。
当たり前のことですが、相手をなんとかしようと奔走している親御さんが多いような気がします。
しかし自分は変わることができる。
そして自分が変わると、関係性が変わる。
関係性が変わると何かが変わる。
時間がかかることですが、そんなことを気持ちのなかにとめて行動していくことで、変化していくことができる。
実際、そうやって家族関係が変化したかたはたくさんいらっしゃいます。
自分がコントロールできないものは手放し、コントロールできるものに注力する。
それはどんな場合でも、大切な考え方ですね。
書をたしなむかたの作品。言葉は鈴木秀子シスターのものです。「子どもを変えようとするかわりに、親が自分自身に気づくほうが、ずっと大きな実りにつながっていきます。そして親であるあなたは、いまそれができるのです」
親子の問題でお悩みのかた、ぜひご相談ください。お茶の水セラピールーム