カサンドラ症候群

 「カサンドラ症候群」
目新しい言葉です。
これは、「発達障害」についての認識が広がるにつれ、注目されてきた発達障害(特にアスペルガー症候群)のパートナーが陥る精神的な悩みのことを指しています。

その状態を表すもので、病名ではありません。
比較的新しい概念ですから医療機関に行って、「私はカサンドラです」と言ってもまだまだわかってもらえないことが多いと思います。

しかし「思い当たる」というかたが、いらっしゃるかもしれません。

パートナーに対して「この人はどこか、気持ちが通じない。ただの頑固というだけじゃない・・・」という感じですね。
アスペルガーの人の特徴として

・人の気持ちがわからない。
・一緒に出掛けても一人で歩いていってしまう。
・笑いのツボが違いすぎる。
・一方的に自分の関心事を話す。
・自分の考えが絶対に正しいと信じ、他の意見を全否定する。
・チームプレーができない。
等々・・・(「パートナーがアスペルガーかな?と思ったあなたへ」より抜粋)

アスペルガーのパートナーと長年連れ添っていると、DV被害者と同じような精神状態になると言われています。
(このような悩みは、職場でアスペルガーの上司や部下を持ったときも同じでしょう)

・自尊心の低下、混乱した感覚。
・怒り、罪悪感、不安、無気力感。
・身体的症状、免疫力の低下。
(上記パンフより抜粋)

アスペルガー症候群は脳の機能障害ですので、こちらが努力して相手が変わってくれるわけではありません。
かといって、アスペルガーの人が受診しても、現在では専門機関も少なく、障害は病気のように治せるものでもありません。

そんなとき、どうしたらいいか?

前回のブログで「関係性」について、書きましたが、「相手が変わらないのであれば、自分が変わる」ということでしょう。

カサンドラの場合は、まず相手の特性を理解し、そして自分の特性を理解することも大切かもしれません。

なんとかして相手をコントロールしたくて、無力感に陥っていないか。
唯々諾々と相手に従ってしまっていないか。

その人の成育歴によって、対応のしかたもまちまちです。
そういう自分を理解する。

そして自分の人生で、自分自身がどう生きたいのかを考える。
パートナーに合わせた人生ではなく、自分が主体の人生を考える。

そして大切なのは同じ悩みを抱えた人と出会うことでしょう。

このような悩みは特殊なもので、今のところたくさんの人と共有できるものでもありません。

同じ悩みを持つ人のグループを見つけて話あうことで「自分だけではなかった」と失いつつあった自尊心を回復できるかもしれません。
同じ悩みを持つ仲間のために、もっと何かしたいと思うかもしれません。

自分の毎日の鬱々とした気持ちが、なぜなのか、それが解明できると、これからどうしたらいいのかもわかってきます。

そういう意味で、アスペルガーについての知見が深まったことも、その周辺に起こってくる問題が発見されたことも、大きな前進だと思います。


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カサンドラのかたのためのグループ
 Asperger-Around http://asperger-around.blog.jp/
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プロフィール

Author:岩田 真理
心理セラピストをしています。臨床心理士。
昔は編集者をしていました。

森田療法が専門ですが、ACや親との問題は体験的に深いところで理解できます。
心のことだけでなく、文化、社会、マニアックな話題など、いろいろなことに興味があります。

もしも私のカウンセリングをご希望でしたら、下のアドレスにメールをください。
info@ochanomizu-room.jp

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