喫茶店で読書(環境を変える)
時間があるときは、喫茶店で読書します。
周りを見ると、読書している人、勉強している人、多いですね。
この頃は、PCを持ちこんでいる人もいます。
私にとっては、この、たくさん人がいながら自分一人・・という感じがすごく落ち着くんですね。
基本、私は「自分は透明人間」と思っているところがあるのかもしれません。
人混みに紛れるのが好き。
喫茶店は、周りに人はいるけれど、誰も自分を見ていない感覚があります。
だから店がすいていて、自分一人きりだと逆に落ち着かない。
それで、チェーン店の、広くて適度に人が入っているところを選びます。
同じような感覚をお持ちの方は多いのではないかと思います。
で、喫茶店でコーヒーを飲みながら読書すると、不思議に頁が進みます。
集中できるのですね。
教科書や問題集を持ってきて勉強している人がいるのも、納得できます。
たとえ、自分の部屋に一人でいて、邪魔するものが何もなくても、読書や勉強ははかどらないときがあるものです。
もちろん意志の強い方は、どんな環境でも勉強や読書ができると思いますが、少なくとも私は、自分の部屋で勉強したり読書すると能率が上がらないことが多いようです。
なぜかといえば、気が散るからです。
自分の家や部屋だと、あれこれ目が行ってしまうのです。
「あ、あれをやり忘れていた」と家事のことを考えたり、少しつまらなくなるとテレビのスイッチを入れてしまったり、音楽に聞き入って妄想の世界に入り込んだり、果ては昼寝をしてしまったり・・。
喫茶店だと、コーヒーを前にその椅子に座っているしかありません。
他のことをする余地がないのです。
喫茶店のなかをうろうろすることもできない。
ちょっと席を離れて散歩なんてこともできない。
注文したらそこにいないといけないわけです。
当然、持ってきた本を読むしかない。
勉強も読書もはかどります。
なので「煮詰まってしまった」とか「まったく集中できなくて勉強がはかどらない」というときは、そういうふうにいやでも読書できるところへ行けばいいわけです。
喫茶店でなくとも、たとえば図書館、学校の自習室、この頃はレンタル学習室なんてところもありますね。
要するに、本を読むしかない、勉強するしかない環境。
こうやって、他に何もできない環境に入れば、自分がやろうとして持ってきたことをするしかない。
自分の家で「意志を強くして集中しよう」と、自分を鞭打つ必要もないのです。
自分の意志で自分を変えようとすると、凡人の私などは、たいてい「私はなんと意志が弱いのだ」と嘆く結果になります。
やりたいことをやり遂げるためには、やらざるを得ない環境に入ればいい。
森田療法的に言うと、「境遇を選ぶ」ということです。
どうしても英会話を上達させたいと思えば、海外に語学留学してしまえば、日本語の使えない環境で、いやでも上達するでしょう。
こういうのも「境遇を選ぶ」ことの例ですね(あくまで、ひとつの例ですよ!)
昔、森田正馬の家に入院した人もそんな感じだったかもしれません。
森田博士の診察料はとても高かったそうです。
それは患者さんが、これだけ高いお金を払ったんだから無駄にしたくないと、真剣になるからだ、と森田は言っています。
確かに、自分が高いお金を払ったら、誰でも、もとをとろうとしますよね。
ただ安いだけがいいわけでもないのです。
この「境遇を選ぶ」という方法は、単純なようでいて、いろいろなことに応用可能です。
この方法を応用して強迫行為を軽減することもできます。
私たちはとかく楽なほうに流れがちですが、それでも何かをやりたいときには、自分を鞭打たず、「境遇を選ぶ=環境を変える」ということを考えていけばいいようです。
もちろん、あまり高望みして突飛なことをしないこと。
ほんの少し変化をつける、ほんの少し無理をする。
それでいいのです。
現実は、そんなところから、変わっていくものなのです。
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